その昔、一年を二十四節気。
さらに3つに分けた七十二候として移りゆく季節を表しました。
季節の行事は、その変化に富んだ四季の中で育まれ、培われた日本の文化です。
季節の行事:七月(文月・ふみつき)
半夏生
半夏生は「七十二候」の一つ。夏至から数えて11日目となる7月2日頃から、七夕に至るまでの5日間のこと。
七十二候が日本の民俗や農作業に関わることは少ないですが、この半夏生だけは重要視され、この日までに田植えを終わらせる目安とされてきました。無事に田植えが終わると、水田や神棚に餅やお神酒を供え、田の神に感謝する「さなぶり」というお祭りを行う地域もあります。また、この日の天気で収穫のできを占ったりしました。
七夕の節句
七夕は食物の成長を感謝する収穫祭と棚機女(たなばため)と呼ばれる娘がお盆に祖先の御霊(みたま)をお迎えする前に御霊の衣服を織り、棚に供え、心身の穢れを祓う招霊の行事でした。そこに大陸から伝わった「織姫」と「彦星」が年1度だけ天の川を渡って会えることが許されるという「星祭り」と技能や芸能の上達を願う祭「乞巧奠」(きこうてん)の風習が入ってきて現在の笹竹に願い事を書いた短冊を結びつけて祈る行事へと変化していきました。また、七月七日を「七日盆」として、お盆のしたくが行われてきました。この七月十五日のお盆に向けて準備をする期間と七夕が習合したような習わしが全国各地にあります。
土用の丑の日
土用とは本来、立春、立夏、立秋、立冬の前の18日間を指し、年に四回あります。
特に季候の変化が激しい7月20日~8月7日頃までの立秋前の土用が現在は「土用」として特に知られています。その期間にある「丑の日」に鰻を食べて夏に負けない体力をつけようという習慣が全国に広がりました。
他にもウの字がつく食べ物、瓜・うどん・梅干し・牛肉などを食する地域も多く、土用餅(どようもち)を作って食べる地方もあります。お餅という節目の日のお供物を作りそれを食べることからも「土用」が年中行事の大切な折り目になっていることが伺えます。
七月(文月・ふみつき)と二十四節気と七十二侯
夏至(6月21日頃)
夏至(げし)の時期はいつ? だいたい6月21日頃が夏至にあたります。 夏至とは? 一年で、昼間が最も長く、夜が最も短い日。冬至と比較すると、昼間の時間差は4時間以上もあります。暦の上では夏季の真ん中にあたりますが、実際には梅雨の真っ盛[…]
小暑(7月7日頃)
小暑(しょうしょ)の時期はいつ? だいたい7月7日頃が小暑にあたります。 小暑とは? 小暑は「これから更に暑くなる」事を表しており、この時期を過ぎると暑さも本格的になります。梅雨明けと重なることもあり、また小暑までに梅雨入りが確認され[…]
大暑(7月22日頃)
大暑(たいしょ)の時期はいつ? だいたい7月22日頃が大暑にあたります。 大暑とは? 梅雨明けの時季で、夏の土用もこの頃。いよいよ本格的な夏の到来です。大暑は文字どおり、最も暑い頃という意味ですが、実際の暑さのピークはもう少し後になり[…]
七月におすすめなアロマ
梅雨が終わり本格的な夏が始まる7月。 梅雨明けの時期は、急に暑くなって少し体調を崩しやすいことも。 季節の変わり目に体調不良になりやすい人は、もしかしたら「土用(どよう)」の時期が関係しているのかも? 日本には四季があり古くからそ[…]