芒種(ぼうしゅ)の時期はいつ?
だいたい6月5日頃が芒種にあたります。
芒種とは?
「芒(のぎ)」とは稲科植物の穂の先で、針のようにとがっている部分のことを言います。稲などの穂の出る植物の種を蒔く時期です。
この頃は梅雨入りの時期で、入梅(にゅうばい)とも言われます。昔は梅の実が熟して色づくと、梅雨になると言われました。
七十二侯
二十四節気(にじゅうしせっき)は半月毎の季節の変化を示していますが、これをさらに約5日おきに分けて、気象の動きや動植物の変化を知らせるのが七十二候(しちじゅうにこう)です。二十四節気と同じく古代中国で作られました。二十四節気が古代のものがそのまま使われているのに対し、七十二候は何度も変更されてきました。
第二十五侯:蟷螂生(かまきりしょうず)
時期:6月5日〜9日頃
初夏になると、秋のうちに草の茎や人家の外壁などにうみつけられた卵からかかまきりの幼虫が孵化する頃。ピンポン球ほどの卵から数百匹の子が誕生します。交尾時には、雌の肉食性が高いあまり、雄を食い殺してしまうようなこともあるので、古来、男性をたぶらかす魔性の女性の喩えにもされてきました。
第二十六侯:腐草為螢(くされたるくさほたるとなる)
時期:6月10日〜15日頃
じめじめした湿度の高い季節の到来。草の中から蛍が舞い、光を放ち始める頃。昔は腐った草が蛍になると考えていました。
『入梅』(雑節→季節の移り変わりをより的確につかむため設けられた暦日)
入梅は、暦の上で梅雨が始まる日と言われています。太陽の黄径(こうけい)が80度に達する日とされ、「芒種」から数えて6日め頃の最初の「壬(みずのえ)」の日にあたります。その日を境に約30日間が「梅雨」になります。「梅雨」の語源は、梅の実が熟す頃に降る雨だからという説が有名ですが、他にも「卯の花腐し(うのはなくたし)」「黴雨(ばいう)」「五月雨(さみだれ)」と素敵な呼び方があります。「五月雨」の「さ」は田の神様で「みだれ」には水垂れという意味もあり、旧暦5月の長雨のことを指します。「五月晴れ」は、本来、梅雨の晴れ間のことを意味します。
第二十七侯:梅子黄(うめのみきばむ)
時期:6月16日〜20日頃
梅雨入りとほぼ同時期にして、梅の実が黄ばんで熟す頃。青い梅が次第に黄色みをおび、赤く熟していきます。黴(かび)が生えやすい時季でもあり、中国で「黴雨(ばいう)」と呼ばれたことを由来とする説もあるそうです。
この時期の花
日本人は古くから季節の移り変わりを愛でました。日々の暮らしの中に花を取り入れて、季節の移り変わりを感じてみませんか。ここではこの時期の花をご紹介します。
